意識をむけてみるといろんなものが見えてきますよね。お酒とオンガクが好きなサラリーマンが綴る、意識の向けどころページです。お仕事の息抜きや、お酒の肴にどうぞ。


by dasauso
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高卒新人教育 春の乱

春です。

先日まで高校生をしていた十数名が会社に入ってきて、新人教育の一つとして、事業部の事業概況を説明するというパートを受け持つことになりました。

いわゆる高卒新人を受け入れるのは事業部として「相当久し振り」とあって、いろんな意味で楽しみ。(最後の高卒新人は私よりも年上だ!!)


とにかく、「いまどきの子」たち、どんな反応するのだろう。教室を走りだしたりしないだろうか、座っているのがやっとじゃなかろうか、なんて心配をよそに、元気なあいさつができる子たちでひと安心しました。熱心にメモをとる姿がとても初々しいです。


初任給をもらったら何に使うかをテーマに互いの自己紹介。趣味に使うとか、お世話になった人にごちそうとか(焼肉が多い)、いろいろです。(連れと飲みに行く!という回答がなくてホッとしたような、さみしいような。)

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で、事業概況を説明する、ということなんですが、どうやったものでしょう?


ちょくちょくあるキャリア入社組に事業概況を説明するとなると、事業部のミッションやビジョン、商品、お客様の業界、強み、事業部内の組織、拠点、業績の推移と今期の目標、重点課題などを説明するというのが定番のコース。どんな役割を期待されてるから知っておきたい内容があるとか、前の会社との比較でどうだとか、ある程度そのへんの仮説とか基準軸が期待できる。

のですが、相手は先日まで高校生。うーん。

相手が高校を出たばかりというケースの一番の問題は、何らかビジネス現場に触れている経験があるか、事業というものの暗黙の前提とか価値観が共有できているか、と考えた時に、まったく白紙に近い状況であるということだと思います。

たとえば大学卒だと、学園祭で模擬店を経験していたり、バイトで飲食とか販売とかなんらかのビジネスに接していたり、そういうところで、「事業」ってものを肌で感じていると思うんですね。そして、就職活動のなかで、曲りなりに業界研究をしたり、「貴社の志望動機は」なんてことを考えたりしてきているだろう。
けれども、それが期待できない。

自分が高校を出た時を思い出してみると、本当にビジネスというのが、ピンとこない。(実家が商売やってるなら別なんでしょうけどね)

事業とは何なのか、がよくわからないので、事業部の現状とか、複雑な事業部の内容を説明しても、「それがどうしたん?」てことになるんだろうと思います。きっと吸収できるものはゼロに近いですよね。(右から左。意味判らない内容をとりあえずメモ。というか、寝るだろう。)

ということで、考えたのが、「事業概況」を説明するより先ずは、「事業」を主体的に考えられるように、身近で幾分構造が解りやすい商売(和菓子屋)の社長になってもらって、自分の自慢の会社のこと、商売のことを空想してもらおう、ということ。そして、自分の会社を「商売の概況」を説明してもらおう、商売のために、どんな仕組みが必要かを考えてもらおう、ということです。

それとの類推で、うちの事業部のことも徐々に理解していってもらおうと。

結果、限られた時間の中で、あれこれ構想していた中の何割かしか伝えられなかったけど、最低限、和菓子屋の社長の気持ちになって考えてもらうところは、何らか印象を植え付けられたかもと思います。

「この先、自分の職場である工場に行って製造装置を見た時、この作業をなぜ人でなくて機械でやるのか、生産技術部の役割ってなにか、儲かる理由、そういったことを、今日の和菓子屋の社長の気持ちにたてば、きっと理解できるよね。」

「複雑怪奇なこの事業部の仕組みや動向など、「和菓子屋でいえばこういうこと」で考えてみよう。」

この先、自分の半分ぐらいの年齢の後輩たちのうちの何人かが和菓子屋を思い出してくれればうれしいな、と思います。



準備段階は、普段と違う思考回路で、ときに本質を考えさせられながらうなりつつ。またそれ以前に、ちゃんと話を聴いてくれるのか、言葉のキャッチボールができるのかという心配。わずか1時間ばかりのために、相当悩んで考えて準備して、当日までは本当に大変でした。まさに春の嵐。


「自分の勉強になる」
というのは説明する立場になる誰もが感じることだと思いますが、今回のケースはハードル高い課題。いちばん勉強になったのは、まちがいなく自分です。
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by dasauso | 2009-04-22 22:21 | オチゴト編